2009年 05月 12日

「死刑台のエレベーター」読了/マニング・コールス「殺人計画」へ

e0030187_16134661.jpg









click to enlarge.


 「氷のような手」(E・S・ガードナー ハヤカワ・ミステリ文庫 83初)を
読み終えてノエル・カレフ「死刑台のエレベーター」(創元推理文庫
70再 J装画 杉浦康平)に戻る。四の五の言わずに読み進めて読了。

 いちばん困ったのが、車を盗む若いアプレゲール男の口調だ。
 映画ではプチブル・戦後派かしらと思ったが、本では成り上がりの
父をもつ二代目・ブルジョア青年である。彼女はもっと貧しい出自。
 ところが、彼の口調といったら、日活アクションに出てくる、台詞が二言
三言で殺されるチンピラもどきだ。何かといえば、「おりゃあなあ」「あきれ
けえったもんだ!」と巻舌で息まく。いくらブルジョアの家庭に反抗するアプレ
ゲール・実存主義青年とはいえ、どうも困る。

 主人公・ジュリアンの犯行カムフラージュも乱暴で、自室で自殺したと
見せかけるのに、ドアについた被害者の指紋まで全部拭き取って、一体
どうするつもりだったのだろう? (p33)
 映画ではビルの表側の窓からロープが垂れていて、フランス人の犯行は
無茶だと思ったが、本では窓框を伝ってゆく。両者とも人目を忍ばないのが
すごい。

 その後、マニング・コールス「殺人計画」(新潮文庫 60再 裸本)を始める。
第二次大戦時のスパイ小説だ。

 ところで、明日は臨時休業いたします。よろしくお願い申上げます。
[PR]

by byogakudo | 2009-05-12 16:30 | 読書ノート | Comments(0)


<< 「私は猫ストーカー」試写会へ      ガードナー2冊読了/ノエル・カ... >>