2009年 07月 05日

「見られる」

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「映画化記念 私は猫ストーカーフェア」 神保町・三省堂本店4F
 6月26日(金)〜7月25日(土)
 

 新着欄に1冊追加です、よろしく。
 新着欄

 金曜日の高円寺で「おに吉」vol.4をもらって来た。思い出したことが
あるので書いておこう。

 ときは1970年代半ば、ところは吉祥寺、題して「見られる」。

 なんとなく古本屋に入る。時間つぶしだ。
 入って右側の単行本棚にバロウズ「ジャンキー」を見つける。
ひとに貸したら返って来なかった本だ。なつかしく立ち読みしていると、
左頬に痛いほどの視線を感じる。執拗さにたまりかねて左奥を見ると、
老人が見つめている。目が合っても無言で凝視し続ける。レジ脇の
椅子に坐っているから店主ではなさそうだ。

 ヒトがヒトを見る眼差しではない。ヒトがモノを見るときの、見るという
行為そのものの視線である。

 見る行為・純粋な視線の在りようは認めるが、眼差しの対象であり
続けるのは疲れる。
 あっさり退散する。それにしても強烈な眼差しだ。

 その1~2年後、吉行淳之介「恐怖対談」シリーズの何かを読んだ。
金子光晴の回だった。女に会うと老若美醜に係りなく、ともかく見る、
と話している。着物の襟からタートルネックを覗かしていた、視線の
持主がやっと、わかった。
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by byogakudo | 2009-07-05 16:00 | 雑録 | Comments(0)


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