2009年 08月 03日

ジュディス・メリル編「年刊SF傑作選4」ほぼ読了

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 縦半分に折り曲がった跡があり、ヤケているが読むには関係ない。
なかなか素敵なセレクションだ。

 アルフレッド・ベスター「ジープを走らせる娘」と、チャールズ・
ボーモント「とむらいの唄」、バーナード・マラムッド「ユダヤ鳥」、
E・C・タブ「明朝の壷」、ジェラルド・カーシュ「カシェルとの契約」
等が好み。全9編で半分以上、好きな短篇が入っている。

 ベスターのは、「トリフィド時代」のように地球最後の人類が
主人公であるが、ふるまい方が正反対。男女ともに人類の滅亡
から目を背け、自分のファンタジーに逃げ込んで危機をやり過ご
そうと図る、神経症的なやくざっぽさがイカしてる。

 「明朝の壷」の基調にある、閉塞感への諦観とぎりぎりの反抗。
地味さがいい。

 「カシェルとの契約」の、決して前借りには応じないが食事は
おごってくれる出版者・カシェル氏の描写が苦笑を誘う。
 二年間を半日に圧縮するSF的手法を楽しむメタSF。

     (創元推理文庫SF 74年8版 J)
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by byogakudo | 2009-08-03 15:16 | 読書ノート | Comments(0)


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