2009年 08月 04日

「獅子文六作品集 第七巻」を読み始める

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 古書展で買ったか、買取りだったか忘れたが、これも変な状態だ。
函は第五巻「南の風 東京温泉」だが、本体は第七巻「青空の仲間
二階の女 嵐といふらむ」(角川書店 58初 函?)である。第五巻の
「東京温泉」というタイトルに惹かれるが、ないものは仕方ない。

 「青空の仲間」はコミカルな戯曲風。群馬県から<小型な青雲の
志を懐(いだ)いて>(p6下段)東京に出てきた百姓の次三男(であろう)
ふたりの男の、嫁取り冒険譚(?)である。
 乾いた喜劇、の印象だ。

 次の「二階の女」は、軽快なタッチで意思の疎通し合わない夫婦の
様子が描かれていって、いつの間にか怪談になり、悲劇として終る。

 上二篇は戦争が近づいた頃の戦前が時代設定されている。最後の
「嵐といふらむ」だけ、戦中から戦後までのスパンであるようだ。
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by byogakudo | 2009-08-04 14:22 | 読書ノート | Comments(0)


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