2009年 09月 25日

シムノン「メグレ夫人のいない夜」「メグレと無愛想な刑事」読了

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 一昨日・昨日と、某お客さまご推薦本を続けて読んでいる。アメリカに
移られたお客さまはメグレ警視シリーズもお好きで、
 「メグレ夫人が出てこない話があるんだけど、メグレ警視がアパートに
閉じこもって、そこから指揮するんです」と言っていらしたのが、これ、
「メグレ夫人のいない夜」であろう。

 奥さんの妹が入院したので、メグレ夫人はパリを離れて看病に行く。
ふたり暮らしに慣れたメグレ氏は、ひとり、落ち着かない日々を過ごす。
 こんなときこそと、奥さんの嫌いなエスカルゴを食べに行っても、
ひとりでは食事が楽しめない。家に戻っても、明かりを点けることから
始めなければならない。
 にわかやもめ暮らしのつまらなさや侘しさが描かれる冒頭部がすてきだ。

 部下が銃撃される事件が起きた。メグレ警視は事件解決のため、と称して
現場のアパートに下宿する。
 そこはメグレ夫人タイプの世話好きな大家さんが管理しており、メグレ氏も
彼女に面倒を見てもらう。(ライフスタイルというべきか、運命というべきか。)

 去年も疑問で、いまだどんなものかわからない、りんぼく酒をメグレ氏が
飲むシーンや、ベッドの下に潜む若いお尋ね者など、お約束化した(?)些事が
楽しいが、基本はメグレ・シリーズらしい哀切な犯罪情話だ。

 「メグレと無愛想な刑事」は短篇集。これも感じが良かった。
 さあ、今夜もメグレ警視のどれかを読もう。
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by byogakudo | 2009-09-25 20:03 | 読書ノート | Comments(0)


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