2009年 10月 14日

ベンジャミン・ブラック「ダブリンで死んだ娘」1/2ほど

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 全員が光と影の対を成す構成で、たとえば孤児院から引き取られて
検死医になった主人公には、産婦人科医となった義理の兄がいる。
 ふたりともアイルランド女性とではなく、ボストンの富豪の娘たち
(姉妹)と結婚するが、主人公の妻は死亡し、彼はじつは兄嫁の方に
恋している。生と死のくっきりと分かれる関係が、どの登場人物にも
あてはまる。

 ダブリンの病院でのできごとと、アメリカでの人物・できごととが
平行して進んで行くが、あんまり律儀に丁寧に記述し過ぎではないか?
 読んでいて、映画の主人公だけ危険に気づかず突き進んで行くのを、
やや退屈しながら見ている観客みたいな気分になった。それでも
ヒーローを応援しなければならないかしら。

 このまま行けば黒幕は彼しかいないが、そんな当り前のミステリが
当節認められるだろうかと、ズルして最後を見てみたら、やっぱり
黒幕だった。そんなあ。

     (ランダムハウス講談社文庫 09初 帯 J)
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by byogakudo | 2009-10-14 15:40 | 読書ノート | Comments(0)


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