2009年 10月 19日

シムノン「メグレと運河の殺人」「メグレの幼な友達」読了

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 一昨日か一昨々日に読んだ本を覚えているか。それが問題だ。
どっちを先に読んだかさえ、一瞬分からなくなっていた。
 そんなにすぐに忘れるのなら、そもそも読む必要もなかったと
言われそうな気がして、それでも寝る前に何か読むものがなくては
生きてゆけない。と思う。

 「メグレと運河の殺人」を読んだおかげで、やっと運河沿いの
馬曳き道がイメージできた。具体的に馬曳きの生活が描写されている。

 ジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」にも馬曳き道が出てきて、
馬の代りにひとが交互に船を引っ張っていた。 エンジンというのか
モーターというのか区別が分からないが、馬力が小さい船を進める
ために、文字通り馬の力を借りて、運河沿いの両測道から船を引っ張って
いたのだろう。
     (メグレ警視シリーズ45 河出書房新社 84新装初 帯)

 「メグレの幼な友達」は、殺される家庭的な私娼の存在がおもしろい。
 ペット代りのヒモ・タイプの中年のだめ男、週に一二度、定期的に
訪れるお金持ちの男たち三人(彼らは自分だけが彼女を囲っていると
信じて疑わない)、だめ男の後がまとして彼女が見つけた若い男、
合計五人の愛人たちと関係しながら、どの男にもやさしく話を聞いてやり、
ほっとさせる母性的な私娼である。経済観念も発達していて、持ち家に
貯金と、あくまでもプチブル的であるところが、なかなかいい。
     (メグレ警視シリーズ30 河出書房新社 78初 帯)
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by byogakudo | 2009-10-19 14:32 | 読書ノート | Comments(0)


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