2009年 10月 28日

シムノン3冊読了/そして・・・

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 そして・・・、それが難儀な代物。お師匠さんが渋い表情を浮かべ、
先に読んだSが苦痛といらだちに苛まれ、読む前からできれば忌避したい
思いに駆られる「猫の町」に、やっと手を出し、二晩でともかく読了。

 ほとんど斜め読みに近い読み方をしても、後味の悪いこと。旧ソ連邦
批判の意図もあるのだろうが、へたくそで、なっちゃいない。
 自分の声の響きを自覚したことがない人の喋り方が、聞き苦しいことが
あるけれど、それと似た苦痛である。
     (ナリ・ポドリスキイ 「猫の町」 群像社 09初 J 帯)

 このままでは眠れそうにないので、「鏡・空間・イマージュ」を取り出し、
どこでも開いた箇所に目を通し、やっと救われる。言葉に意識的である
ことは、なんて清々しいのだろう。

 シムノンは、「メグレの途中下車」(メグレ警視シリーズ4 河出書房新社
76初 帯)、「モンマルトルのメグレ」(メグレ警視シリーズ7 河出書房新社
77初 帯)、「メグレと首無し死体」(メグレ警視シリーズ8 河出書房新社
82新装初 J 帯)の3冊読了。

 「メグレと首無し死体」から引用__
< メグレは、転落する人たち、とくに好んで自分を汚し、たえず下へ
 下へと転落することに病的なほど夢中になる人たちは、いつの場合でも
 理想主義者なのだと、これまでにもたびたび、経験豊かな人をも含めて、
 多くの人々に納得させようとしてきた。>(p243)
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by byogakudo | 2009-10-28 15:26 | 読書ノート | Comments(0)


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