猫額洞の日々

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2009年 11月 19日

「赤襯衣物語・他2篇」読了

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 近頃あまり流行らないけれど、オムニバス映画というものがあった。
大抵、短い3篇で構成され、1作のみ面白く、他は見劣りするのが
通例だった。「世にも怪奇な物語」を例にとれば、フェリーニ以外は
どうも素敵とは言いがたい。

 昨夜、「赤襯衣物語・他2篇」(改造社 世界大衆文學全集
第四十八巻 30初 裸本)を読み終える。(やっと「しゃつ」の
漢字が見つかった。)

 オムニバス映画の法則とも違って、3篇いずれも退屈という
すごさだ。むかしの探偵小説や冒険小説のテンポだから、それを
古雅と受取るか、稚拙と了解するか、であるが、今のミステリの
技術的進歩を確認したくて(口直ししたくて)、ウェストレイクの
短篇集に手を出してしまうようなことになる。さすがに巧く書かれて
いる。
 「ピムリコの博士」なぞ、予想が外れたが、ユダヤ陰謀説のラインで
書けば、もうちょっと動きのあるストーリーになったのじゃないかしら。

 誰にもお勧めしないけれど、探偵小説の技巧的進歩のプロセスが
見たい方なら、どうぞ。

     (ゴオロー「赤襯衣物語」 ウィリアム・ルキュウ「ピムリコの博士」
     ヘルマン・ランドン「緑の扉」所収)
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by byogakudo | 2009-11-19 14:21 | 読書ノート | Comments(0)


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