2009年 12月 10日

小田雅久仁「増大派に告ぐ」を読み始める/「月桃夜」再考

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 先日の「月桃夜」に続く、第21回日本ファンタジーノベル大賞
受賞作をお借りする。お師匠さんによれば、
 「こっちはちょっと」だそうであるが、冒頭を読んだ限りでは、
むしろ、こちらの方がわたし向きではないかと感じられる。暴力の
気配むんむんの始まりである。まあ、読み終えなくては何とも
いえないけれど。

 きっちり書かれているのに、「月桃夜」のどこが好きになれなかった
かと思い返すと、予定調和的なところだろう。大鷲の語る物語に
つられるように、聞き手の漂流中の若い女も心の傷を再確認するが、
書き方が甘い。癒されて大団円に到るというプロセスが、どうにも
鋭角好きには堪え難かったのだろう。

 大悲恋・大時代メロドラマならいいのだが、癒し系は困る。
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by byogakudo | 2009-12-10 13:15 | 読書ノート | Comments(0)


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