2010年 04月 15日

クリストファー・プリースト「伝授者」1/3

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 味を占めて「伝授者」(サンリオSF文庫 80初 J)である。「逆転世界」が
なんとなくヴォークトを思い出させるなら、こちらは「プリズナーNo.6」の
世界だ。

 南極大陸の地下研究所でパブロフの実験過程の短縮を研究していた英国人
科学者が、CIAなのだろうか、二人の米国人に理由も聞かされずに、南米
ブラジルのマト・グロッソ地帯にある異空間に、ほとんど拉致みたように連れて
行かれる。

 マト・グロッソ地帯の一部、プラナルト地域に入り、ある一点を越すと、
< 「[略]ある場所が、二つの違った時間に存在するんだ。[中略]今、
 われわれは西暦二一八九年のプラナルト地域にいる。それで、あそこ
 いらへん・・・・・・」[略]二人が歩いて来た方角を曖昧に示して手を
 振った。
  「あそこいらへんが、一九七九年というわけだ」
  「数百ヤードを歩くことによって、われわれは二百年も先に進んで
 しまった、というのかね?」>(P41)

 時間を二百年もスキップしてしまう"場(フィールド)"は人工的に
作られたものである。
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by byogakudo | 2010-04-15 13:30 | 読書ノート | Comments(0)


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