2010年 04月 19日

内田百閒「ものづくし」読了

e0030187_15122539.jpg









click to enlarge.


 今年の春は、異常に寒い日と春の陽気とが交互に繰り返す。地球が
壊れたせいかと思われるが、「ものづくし」を読んでいると、かつて
にも、こんな季節があったようだ。

 「彼岸桜」(「アサヒグラフ」昭和17年4月初出)には、
<[略]いつの間にか春になった。追っ掛ける様に、今の内にと
 思っている様に降って来た雪も、もう今年はお仕舞(しまい)で
 あろう。しかし二十何年昔の四月八日に大雪の降った事もある。>
(p176)
 1942年から20年以上前なら、1920年頃だろうか?

 「気象管制」(「読売ウィークリー」昭和二十四年八月初出)では、
<[略]戦争前の昭和十六年の夏、土用入りの七月二十日頃から大変な
 暑さになって、寒暖計は毎日三十六七度に昇り、ずっと突っ張った
 儘(まま)で八月に入った。>(p213)
 この1941年の夏は、8月半ば頃、ついに38.8℃に達したそうである。

     (福武文庫 93初 J)
[PR]

by byogakudo | 2010-04-19 15:12 | 読書ノート | Comments(0)


<< 越澤明「東京都市計画物語」を読...      内田百閒「ものづくし」2/3 >>