2010年 06月 28日

前川清治「鎌倉アカデミア」半分強

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 買取本から持ち帰って読んでみる。たしか「彷書月刊」でも特集した
「鎌倉アカデミア」だが、理想の教育を目指したものの経営難や何かで、
長くは続かなかった学校だ。

 敗戦直後、これまでの教育制度__結局、立身出世が目的の旧帝大
コース__を否定し、自ら考え、師弟ともに討議を重ね、自立した思考が
できる人間を育成する大学を作ろうという動きが、鎌倉に起きた。鎌倉
在住の文化人が多かったのも、アイディアの源泉であろう。
 彼らが講師になった。服部之総、林達夫、吉野秀雄、長田秀雄、高見順、
吉田健一、村山知義、等々。ゴージャス。

 敗戦直後の「民主主義」がキラキラ輝いていた時代ならではの試みだ。
講師陣が多士済々なら、学生たちも戦前戦後の学制変更により、年齢も
出身校や在籍会社もさまざま、それに男女共学!
 学生たちの一員としては、津上忠、廣澤榮、鈴木清順、いずみたく、
前田武彦、山口瞳、等々。講師に劣らず豪華だ。

 面白いテーマなのに、今のところ、おとなし過ぎる文体の聞き書き集
なので、ややもすれば退屈。

     (サイマル出版会 94初 J)

6月29日に続く~
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by byogakudo | 2010-06-28 12:34 | 読書ノート | Comments(0)


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