2010年 08月 12日

殿山泰司「JAMJAM日記」もう少し

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 写真は、薬研掘付近で見かけたオブジェ。

 うれしい夏休み、と思ったら台風の余波で、風が強い。雨も降り出す。
そういう巡り合せなのでしょう。

 殿山泰司「JAMJAM日記」(ちくま文庫 96初 J)は本、映画や演劇・展覧会、
ライヴやレコードで聴くジャズの話がメインだが、仕事先で役者仲間から
聞いた、東京にまつわる話を書き抜いておこう。

 1976年8月のある日の日記(p128)__
< 永井荷風が仕事場にしたり食事に行ったりして有名な麻布(あざぶ)
 市兵衛町(いちべえちょう)の<山形ホテル>は、大正6年ごろオープンし
 約15年間営業して昭和の初期に廃業したという。ホテルの主人は奈良県
 の人で、これが5歳のときに大阪で人さらいにあってサーカスに売られ、
 世界中のアチコチを転々とし、ベルリンで日本婦人と結婚し、ロンドンで
 男子をもうけたのを機に、長年のサーカス暮らしで蓄財もあって、祖国へ
 帰り外国語の使える商売というのでホテルを開業したという__。こんな
 ことを書いたのは、きょうNHKテレビの土曜ドラマの本番があり、そのVTR
 の合間に、一緒に仕事をしていた山形勲から、おれはロンドン生まれだと
 いわれてビックリし、子供のときに永井荷風や直木三十五を見かけたこと
 があるといわれてビックリし、そして<山形ホテル>の由来を聞いたから
 なんだ。>

 もうひとつは、同年9月の日記(p139)から。新津(にいつ)へロケに行った
とき、役者の神田隆から聞いた話である。__
<「おれの家は明治時代に今の乃木公園のとこにあってさ。乃木大将が
 死んだときに記念の公園にするからと接収されたんだ。だからウチの
 オバアチャンは死ぬまで、乃木の野郎!! といって怨(うら)んでたぜ」>




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by byogakudo | 2010-08-12 14:26 | 読書ノート | Comments(0)


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