猫額洞の日々

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2010年 08月 21日

坪内祐三「まぼろしの大阪」読了

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 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄

 大阪出身の若いお客さまが、よく顔を見せて下さるようになった。古い
建物がお好きと伺い、大阪・中之島辺りの近代建築物などについて、お尋ね
する。
 東京よりもむしろ大阪の方に、近代化遺産というべきビルは残っていそうだ。
神戸や大阪・京都・滋賀の関西モダーニズムって、漠然とイメージするだけで、
ちゃんと知らないなあと思っていたら、買取りでこの本が入った。

 神戸の鈴木創士氏は、「東京は緑が多い」と仰る。長年住んでいると、
そうかしらと、不思議な感じがする。退屈な高層ビルばかり建って、あまり
緑っ気を感じないのだが。

 東京の夏の暑さは、ヒートアイランドとしか言いようがないが、大阪に一度
帰ってから真夏日の東京に戻ると、「いや、こちらの方が涼しいです」。
 昼間の熱気が夜もこもって地面に残り、一階の部屋なんか寝ていられない、
そうだ。

 「まぼろしの大阪」に、小出楢重__日本の油絵描きのフェイヴァリット!
__エッセイ「春眠雑談」の引用がある。大阪の温気(うんき)を語った件り
である。東京が東北の始まりであるように、大阪は南方の始まりかしら?
 そうじゃなくて、温暖な瀬戸内海に面している、ということなのか? 温気に
よるだるさ、と聞くと、ついアメリカ南部・ニューオーリンズ辺りが頭に浮かぶ。

 ところで、宇野浩二の「大阪」(小山書店 36年)で既に、
<二十五六年前、私が初めて大阪から上京して、先づ驚いたのは東京の
 町中に木の多いことであつた>と書かれているそうで、
< 今でこそ、こういう指摘は大阪東京比較論の一つの紋切り表現になって
 いるが、>(p102)と坪内祐三は続ける。あたしが何にも知らなかった、
というだけのことなのね。なんだか夏休みボケした展開になってしまった。

     (ぴあ 2004初 帯 J)



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by byogakudo | 2010-08-21 13:09 | 読書ノート | Comments(0)


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