猫額洞の日々

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2010年 09月 18日

ヘレン・マクロイ「歌うダイアモンド」読了

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 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄

 どたばたしていて、なかなか本が進まない週だったが、ヘレン・
マクロイ「歌うダイアモンド」(晶文社 2003初 帯)を昨夜、読了。
 巻頭の「東洋趣味(シノワズリ)」は「燕京綺譚」の題名で以前
読んだ憶えがあるが、あとは知らない。SFも書くミステリ作家
だった。

 地球を訪問した火星人と、歓迎する地球人との間に交される
会話の流れから、異文明間の相互理解の難しさを描くと見える、
「ところかわれば」は、むしろ人類の男女間の相互不理解の物語、
フェミニズム小説の走りだろう。

 SF+ミステリの「歌うダイアモンド」(好野理恵 訳)の始まり方、
< [略]アルコールの炎のような、熱くちらつく青い空の下で
 マンハッタンが喘いでいる七月のある日、[以下略]>(p204)
という訳文は、原文でも韻を踏んでいる箇所と推測。

 空飛ぶ円盤・目撃者が次々に死んで行くSFから、後半は謎解きに
なるが、
< 値打ちの高い真珠を隠す最善の方法はなんでしょう? 価値の
 低い他の何百もの真珠に紛れ込ませることです。強い殺害動機を
 持つ誰かを殺したことを隠蔽する最善の方法は? 自分が殺害動機を
 持たない他の十人ほどの死に紛れ込ませればいいんです。>(p234)
と、ブラウン神父と同じことを言っている。真珠の件りは、やはり
ある程度の質の養殖真珠に紛れ込ませないと、難しくはないか?

 核爆発による終末風景のスケッチ、「風のない場所」の小声の
語り口が好きだ。





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by byogakudo | 2010-09-18 14:22 | 読書ノート | Comments(0)


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