猫額洞の日々

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2010年 12月 26日

結城昌治「長い長い眠り」読了/「仲のいい死体」へ

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 ミステリでは、ことに本格ミステリでは、トリックやアリバイ崩しの
技術が腕の見せどころなのだろうが、怠惰な探偵小説好きとしては、
そんな面倒くさいもの、犯人と名探偵に任せておけばいいとしか考えて
いないので、トリックなどは、さらっと解明される方がありがたい。

 その意味で、「長い長い眠り」(創元推理文庫 2008初 J)は好ましい。
 冒頭の<上衣は着ていないが、白いワイシャツにネクタイをきちんと
締めている。ただし下半身は、パンツ一枚の男だった。>死体の、自殺と
見るには無理がある、他殺にしても口ひげまでつけているのは何故だろう
という謎が、ごくシンプルに解き明かされるのは気持がいい。

 都筑道夫の名言、「トリックよりもレトリック」に全面的に賛成なので、
暑苦しくない解決方法はすてきである。もっとも、敢て古風な本格派を
目指す書き方もあるので、どんな場合にも要求する訳ではないが。

 いちおう主人公の郷原(ごうはら)部長刑事__郷原は「業腹」でしょう?
__が、山梨県に勤務先を変えた「仲のいい死体」にとりかかったら、
某お客さまからメールを頂き、陳舜臣の「炎に絵を」がすばらしい、と
伺った。これも読まなくっちゃ。

 頂いたままの「エル・グレコのまどろみ」、いつ読むんだろう? 併読、
という手もあるか。





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by byogakudo | 2010-12-26 13:55 | 読書ノート | Comments(0)


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