2011年 01月 12日

唐十郎「下谷万年町物語」1/2強

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 これ、きれい! 町場(まちば)ファンタジーというジャンルがある
なら、これがそうだ。

 浅草近く、下谷万年町の長屋に住む娼夫たちという現実が、上野の山
を視察に来た警視総監の襲撃事件および行方不明になった総監の帽子が
きっかけで、浅草の劇場という虚構へなだれ込む。
 現実といい、虚構というが、どちらも言葉で表現されたフィクション
であることにかわりなく、ダブル・ファンタジーというべきか。

 万年町の少年たち、演劇青年、瓢箪池の水の精のような女優、売人、
さまざまな人々が演劇空間の渦に巻き込まれてゆく様子が描かれる。
 なんてきらきらときれいなんだろう。

 疲れていなければ、昨日ひと晩で一気に読み切ったものを。中断して
読むのが向かない本なのに。
     (中公文庫 83初 帯 J)





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by byogakudo | 2011-01-12 14:37 | 読書ノート | Comments(0)


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