2011年 02月 07日

矢田挿雲「江戸から東京へ (二)浅草(上)」/アーサー・ライアンズ「歪んだ戦慄」併読

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 今ごろ読むのかと、あきれられそうな矢田挿雲「江戸から東京へ」
(中公文庫 75初 J)だが、読んでなかったものは仕方ない。今から
でも遅くない、だろう。
 ええと、「ざっかけない」という言葉でいいのかな、カジュアルな
読物文体で、感じがいい。ジャーナリスト文体だと思うが、気持よく
読めるのは、人柄がいいのだろうか。

 対照的に、感じの悪い・相性が悪い、司馬遼太郎を思い出した。
 タイトルに惹かれて、「街道をゆく36 本所深川散歩・神田界隈」
(朝日文芸文庫 95初 )を何度か手にしたが、何度試しても数頁で終る。
 なんというか、こちらもカジュアルな文体だけれど、田舎代議士の語り口
みたような臭みが紙面から漂ってきて、目と頭が、それ以上読むのを拒む。
 相性が悪い、としか言いようがない。縁のないひとなのだろう。

 エッセイばかりだと飽きるので、アーサー・ライアンズ「歪んだ戦慄」
(HPB 89初 帯) を試してみる。悪くない。1984年のアメリカ西海岸・
ロック事情が、よく取材して書かれている。

 蒼ざめた顔色、ほお骨を強調するチークシャドウに、つり上がらせた
アイラインの若い女の化粧法なぞ、なつかしい。
 日本がバブル経済期、反対にアメリカは不況で、60年代から70年代に
かけてのロックは無垢を喪失し、ロック業界となった様子がよく現れている。
 取材結果を全部書き込もうとしてるのが、ちょっとダサイと思うけれど、
サーヴィス精神だろうか。





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by byogakudo | 2011-02-07 16:04 | 読書ノート | Comments(0)


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