2011年 02月 24日

「住宅建築 2011年4月号」を読む

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 以前、近所にいらしたかめ設計室の方からメールを頂いた。「住宅
建築 2011年4月号」でかめ設計室が特集されているとのこと。早速
手に入れて読んだ。

 建築関係の雑誌というと、建物のグラヴィアがずんと載っかり、
設計図や設計・建造に当っての記述が続く、というイメージだった
から、頁を開いて驚いた。

 建築物の写真も勿論あるが、それ以上に建築物というブツ(オブジェ)
が存在する周辺風景、オブジェがかたちづくられるまでの思考・イメージ
デッサン、触発された本や映画のイラスト等がちりばめられて、いわゆる
建築雑誌の紙面では、全くない。

 「象設計集団」出身である「かめ設計室」ならではの紙面構成だった。
 ブローティガンの風景についてのエッセイに続き、「アイヌ神謡集」を
引用した見開き頁、そして「かめ設計室」による北海道での建築物写真
__これが建築雑誌?!というフレッシュな紙面である。

 象設計集団・樋口裕康の談にある、
< 場所と身体は同じ有機体だ。方法を場所に持ち込むのではなく、
 場所に立ち発見すること。身体、感覚は僕をどこに導くのか、
 ワクワクするよね。そこから建築が始まる。まぁ、過剰、誇大妄想、
 大常識だね。>(p13)

 あるいはかめ設計室・羽淵氏との対談での、
< 公共建築においても、いわゆる公共性は必要ないと思っている。>
< 笠原小学校で、柱にひとりだけぽつんといた子の写真がある。
 ああいう子が居る場所を一カ所つくってやれれば成功である。あの子は
 みんなと一緒に居れない子だった。でも柱の陰で安らぎを覚え、居場所を
 みつけたんだ。>(p16~17)

 ラディカルという言葉には根っこの意味もあるのを、久しぶりに思い出す。
建築は、建てられておしまいじゃない、その前と今とその後とがある、
とても生命的なオブジェだ。


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by byogakudo | 2011-02-24 14:37 | 読書ノート | Comments(0)


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