2011年 08月 20日

サルバドール・エリソンド「ファラベウフ」読了

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 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄 

~08月17日の続き

 何か不吉なことが起きそうという予感・予兆の記述だけで終わるのかな、
と思っていたら、禍々しい行為の実現直前で物語が終わった。

 微細に角度を替えて不安をつのらせるだけで、読者を宙づりにさせたまま
終わる方法もあるだろうが、一枚の写真に撮られた行為の再現で終わる方が、
やっぱり小説の凝縮性・密度が高まるから、これだろう。

 複数であること、複製であること。
 同じできごとを幾度となく語り替える言葉という事物の鏡は、屈折を繰り返す
うちに、始まりの像とは異なる、新たな姿を創造する。
 デジタル・コピーの、無限に退屈であること・・・。

     (水声社 1991初 帯 J)





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by byogakudo | 2011-08-20 14:08 | 読書ノート | Comments(0)


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