猫額洞の日々

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2011年 11月 22日

佐野洋「折々の殺人」読了

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 ほんとに物知らずなので、佐野洋と佐賀潜の区別もあやふやだが、
どちらもミステリ作家、前者は足で鶴を折り、後者は弁護士系だと、
ここでしっかり覚えておこう。すぐ忘れるからなあ。

 名前を覚えきれなかったのは、作品を読んだことがなかったからで、
短編集一冊読んだからには、今度は忘れないだろう。

 大岡信のベストセラー「折々のうた」で紹介された詩句にインスパイアされ、
書かれた短篇ミステリ集だ。

 細かく言えば、詩句と大岡信の解説を読みながら、いろいろなミステリを
思い出し、そこを出発点に書かれている。本は本から生まれるのだ。
 短篇自体もわりと面白かったが、佐野洋がどんなミステリを思い出し、
どう展開しようと考えたかを記す前書き部分が、ことに面白い。

 佐野洋・大岡信の一高同級生であり、同人誌仲間でもあった稲葉三千男に
よる後書きも興味深い。
 戦後の混乱の中で行われた一高入試の話が書かれていて、例に出された
試験問題の高等さに、戦後教育で育った身としては、大変メゲる。

 また、稲葉三千男によれば、佐野洋は身長・180cm近かったらしい。
そんな大男が身をよじって足で鶴を折っている様子を想像すると、なかなかに
おそろしい。
     (講談社文庫 1989初 帯 J) 





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by byogakudo | 2011-11-22 14:28 | 読書ノート | Comments(2)
Commented at 2011-11-24 19:27 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by byogakudo at 2011-11-25 16:39
えっ、1928年生まれで、(失礼ながら)縮んでらっしゃらないのですか!
すごい、です。


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