猫額洞の日々

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2012年 01月 08日

アンドレ・ベルノルド「ベケットの友情」読了

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 読み終わり、現代思想青年の書いた本という前意識を外して
振り返ると、これはとても瑞々しい、うつくしい本だった。

 何がわたしにとってハンディだったかといえば、些細な語句や
言回し、回想に当っての男のひとらしい抽象性であろう。
 読んでいるとき、自分が形而上学のない女であることを過剰に
意識し過ぎていたのかもしれない。

 夾雑物を取り去ってみれば、水が流れてゆくような、ひとつとして
同じものがない繰り返し、ときどき水しぶきが上がっては流れの中に
溶け込み、思い出す時間が空間として提示される。

 音を聴くように読めばいいのだ。声が見せるものなんて、わたしも
よく知っていることではないか。

 パソコンのないお正月なので、まだ読んでいなかった鈴木創士氏の
コラム 「第22回 ベケットは美しい人だった」を読もう。

     (現代思潮新社 2011初 帯 J)





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by byogakudo | 2012-01-08 13:39 | 読書ノート | Comments(0)


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