2012年 01月 26日

吉田健一で口直し?

e0030187_1384770.jpg









click to enlarge


 渡辺京二「逝きし世の面影」とあんまり相性が良くなくて、ちょっと
読んでは吉田健一のエッセイ集「頭の洗濯」を一回分だけ、と思い
ながら二、三回分読んで口直ししている。クールでいいな、吉田健一。

 文学者と歴史家の文体の違いと言ってしまっていいものだろうか、
渡辺京二の文体がどうも肌理が荒い。

 イギリスには産業革命の影響と言われるべき事態はじつはなかった
のが、近年の英国史の定説になっているようだとか書いたすぐ後で、
イギリス・産業革命当時の貧民街についての記述が続く。

 今、手元に本がないので、正確な引用ができないが、産業革命の影響が
あったと言っていいのか、言うべきではないのか、その議論を飛ばして、
同時代の日英・両国の貧民たちの差異を語るのは、彼もまた、彼の嫌う
左翼系歴史学者と同じ、自分に都合のいいポイントだけ選んで述べる
姿勢ではないかしら。

 もう一度、その件りを読み直してみるつもりだが、ブリリアントじゃない
文体なのが辛い。





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-01-26 13:09 | 読書ノート | Comments(0)


<< 吉田健一「頭の洗濯」読了      見回り >>