猫額洞の日々

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2012年 03月 13日

辻村深月「水底フェスタ」読了

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 お師匠さんから借りっ放しの辻村深月「水底フェスタ」、やっと読了。
慌ただしかったので、かくも時間がかかった。そればかりが理由ではない
けれど。

 作者は、ミステリや幻想と怪奇系より、普通小説のひとではないかしら。
 怪奇味を加えた恋愛小説だけにポイントを絞ったら、もっと印象深くなる
のではないだろうか。

 復讐するは我にあると信じるヒロインが、一所懸命、村の腐敗を主人公の
高校生に吹き込む場面が長いが、設定説明以上の重さや暗さ・深みがなくて、
小説言語として、どうも機能し辛い。読んでる方も辛いが、作者も辛かった
んじゃないかと思いながら読んでいた。
 恋愛場面は安心して読める。

 主人公の高校生・広海(ひろみ)を最初、女子高校生だと思って読んでいた
迂闊ものが、あれこれ言うのもなんだけれど、作者が自分の描く小説空間を
信じきっていない印象だ。

     (文藝春秋 2011初 帯)
 





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by byogakudo | 2012-03-13 16:07 | 読書ノート | Comments(0)


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