猫額洞の日々

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2012年 05月 30日

エリザベス・ボウエン他「猫は跳ぶ イギリス怪奇傑作集」読了

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 福武文庫の怪奇小説はセレクトがよかった。レ・ファニュも
スティーヴンスンも本棚に収まっているが、これは持ってなかった。
 読んでびっくり。表題作「猫は跳ぶ」(エリザベス・ボウエン)が
すばらしい!

 夫が妻を惨殺する事件の起きた、いわば呪われた家を、合理主義者の
夫婦が買取って、平然と住み始める。
 友人たちを招いて週末のパーティを催したところ、合理は、じつは
狂気の母体である、としか言えない事態に落ち込んでいく。
 知的なブルジョア夫婦たちが理性で押し包んでいた互いへの殺意が、
惨劇の家の記憶をなぞるように解き放たれる。

 軽快で皮肉なタッチで書かれた怪奇小説だ。ケルト系作家は、ヘン、
なのか。エリザベス・ボウエンが、もっと読みたい。
     (福武文庫 90初 J)





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by byogakudo | 2012-05-30 17:07 | 読書ノート | Comments(0)


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