2012年 06月 20日

ベロック・ローンズ「リジー・ボーデン事件」読了

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 途中でサラ・コードウェルが入ってしまった、ベロック・ローンズ
「リジー・ボーデン事件」を昨夜、読了。

 「下宿人」のほうが好きかな。リジー・ボーデン事件の史実に、
作家の想像力をミックスして推理する、山田風太郎の明治ものと
似た趣向で書かれている。

 もしも現実のリジーに恋愛関係があったとしたら、ベロック・
ローンズの事件解釈は正しいだろう。実際は、これと言って
理由なく、両親を殺したわけで、謎は残るのだが。

 リジーがうまが合わない継母を殺す前の、ふたりの会話の場面は、
ほんとに怖い。抑圧された家庭に暮す女たちが、初めて相手の領域に
侵入して向かい合う。
 次の実父殺しの場面のあっさりした書き方と、はっきり違えた記述が
効果的だ。

 女性作家が女の事情を書くと、なんでこんなに怖いのだろう。
後味は悪くないので、うまい作家だと思うが。

     (HPB 2004初 帯)





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by byogakudo | 2012-06-20 14:05 | 読書ノート | Comments(0)


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