猫額洞の日々

byogakudo.exblog.jp
ブログトップ
2012年 06月 23日

白の諧調__「Série NICHe 香水と写真二人展」

e0030187_16452621.jpg









click to enlarge


 昨日ようやく見に行けた「Série NICHe 香水と写真二人展」は、
画廊の壁面も含む白の諧調を味わい、香りを聴く展覧会だ。

 路地からいちだん高くなったバルコニーの先、腰高ガラス窓の
先に、大きなポスター・サイズの天に向かう梯子の写真が見える。

 バルコニー周りに樹々が鬱蒼と生い茂り、ヤマボウシは3階建ての
ビル屋上に届かんばかりだ。パリの住宅地にも残っていそうな佇まい
のギャラリーまぁるの、白い壁面と天井灯を覆う黒い梁、黒い台や
椅子、灰色のコンクリート打ちはなしの床(マンホール蓋が覗いている
のを、イラストレータ・鈴木博美さんがすばやく見つけられたのは、
さすが!)。
 シンプルで中性的なやさしい空間が、展示物を活かす。

 黒い梁の下、ポスターの同一線状、中央の黒い台の上に香りを
閉じ込めた緑色の壜が12個置かれ、それぞれ左右壁面のA4版
写真と呼応する構成だ。
 観客は台の前に立ち、壜の蓋を取って香りを聴き、写真を見る。
それを12回繰り返して会場を一周する。

 帰り際、芳名帳に名前を記すとき、黒い2冊のファイルを開けて
みると、1冊は壁面展示された写真(調香師・Lの編集)をまとめた
もの、もう1冊はSが編集した20数点の絵はがきサイズ写真集だ。
 こちらは香りのイメージより、風景に触発された記憶の記録集、
といった感が強い。

 白い壁面に、細い黒の釘で留めた新聞紙大の白いやや厚手の台紙、
その上にもう一枚、ベージュ系の釘で留めたオフホワイトの台紙、
そして軽く糊付されたA4サイズの写真。
 写真を額の中に閉じ込めず、平面でありながら空間から少し浮き上が
らせた展示方法だ。

 それぞれの白の色感、ニュアンスの違いが効果的だ。白の諧調の中で、
写真が静かに着水する。ネモ船長の遠い夢のように。

 明日4pmまで、です。

     (「Série NICHe 香水と写真二人展 」 2012年6月19日〜24日
      於 ギャラリーまぁる)



 今週の新着欄です、よろしく。
 新着欄  





..... Ads by Excite ........
[PR]

by byogakudo | 2012-06-23 16:46 | アート | Comments(0)


<< 内田康夫「隅田川殺人事件」読了...      内田康夫「隅田川殺人事件」1/2 >>