2012年 07月 22日

加賀まりこ「とんがって本気」読了

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 <"素敵の自転車操業">(p36)とはつまり「鹿鳴館の系譜」である。

 文明開化期の権力者たちは本気で欧化生活を試みた。本格的な洋館を
建て、ヨーロッパ風のおもてなしや仕事上での来客を迎える。
 それと同時に、これまでの日常を続けるために(頭で変わっても
身体ごと変わるのは大変だ)、洋館の隣に家族用・私生活用の日本館を
持ち、平衡を保とうとしていた。

 加藤和彦・安井かずみ夫妻のライフスタイルは、ハレのみを日常と
して、個人規模で文明開化(日本の近代)のやり直しを試みたようにも
思われる。
 彼らの住まいは一戸建てだったのかしら、集合住宅かしら。ドアは
内開きだったのか、三和土があって靴を脱ぐ生活だったのか、そこらが
知りたくなる。

 歌謡曲界に曲や歌詞を提供しながら、日本の中にヨーロッパ租界を
作って生きることをしていたのだろうか。

      (新潮社 2004初 J) 





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by byogakudo | 2012-07-22 14:32 | 読書ノート | Comments(0)


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