2012年 08月 08日

E・S・ガードナー「これは殺人だ!」/バーティー・デナム「二人のサード子爵」 読了

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 途中本もある。「ささま」で買い直した「東京百話」が、やっぱり
とても好きだ。いろいろな作家の他の作品も読んでみたくさせる。
 収録されている吉村昭はエッセイしか読んでなかったので、買取の
「亭主の家出」を読み始めたところが、手に負えない。
 ホテルマンの主人公の仕事の内容が詳しく説明されたり、彼の日常
のあれこれがきっちり描かれているのだけれど、これはどうやって面白
がればいいのかしら? 日本文学は遠い。

 おとなしく翻訳ミステリに戻って、E・S・ガードナー「これは
殺人だ!」。ペリイ・メイスン+デラ・ストリート=コンビの
別ヴァージョンで、広告会社社長と秘書が事件に関わる。
 最後の裁判シーンでは、社長が証人に質問して(弁護士でも検事
でもないのに、許されるのが不思議)犯人を見つけ出す。
 アクションの多いペリイ・メイスン、といったところ。
     (創元推理文庫 1974年14版 J)

 英国・上院議員であるバーティー・デナム「二人のサード子爵」
は、長過ぎる。
 父・サード子爵二世と息子の三世の物語が交互に置かれているので、
第二次大戦から1970年代までの、イギリスの風俗変遷や変らなさも
描かれる。
 サード子爵二世が第二次大戦中に関わったドイツのスパイ事件の
せいで、息子・三世が不名誉な事件の被告になってしまう、ノブレス・
オブリージュな因果ものだが、変り交替に話が続くので、読んでる途中
で混乱しそうになった。
 ロールスロイスと鮭釣りのエピソードも、いやというほど堪能できる。
 イギリスの伝統への愛は伝わって来たけれど、もっと刈り込んで書けな
かったのか。あっ、サーガが書きたかったのかもしれないな。
     (HPB 1987初 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2012-08-08 16:53 | 読書ノート | Comments(0)


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