2012年 09月 23日
click to enlarge 獅子文六が戦前に「主婦之友」から女版「坊ちゃん」をと、頼まれて書いた 作品だ。愛読書でもあったので、それでは全部逆にして、パロディをやって みようとした。 田舎娘が上京して教師になる物語にしたが、 <竹を割ったやうな男といふものはあつても、竹を割ったやうな女といふ ものは、どうもウソになることを、書きながら、よく気づいた。>(p210)と、 あとがきにある。 じつはオリジナルの「坊ちゃん」を読んだことがないので__わたしは何を 読んで来なかったかを告白するのが、このブログのテーマのようだが__、 オリジナルとパロディの比較対照ができない。できなくっても面白がれれば いいのだが、あんまり興味をそそられるストーリーでもなく、そのまま読み 終わってしまった。 (角川文庫 1957年7版 裸本) 東京新聞の夕刊のコラムで、山崎ナオコーラ(彼女も読んだことがない)が、 好きな作品の場合は、それについて書くけれど、嫌いな場合は、何も評価 しないことにしているとか、書いていた。自分には向かなくても、他の人には 大事な作品なのかも知れないから、という理由だったと覚えているが、今の 若いひとの感受性なのかなあ。 若いころを罵倒し合って過ごしてきたので、こういう優しさや配慮が、どうにも わからない。作家が評価を怖れていて、どうする。ひとがどう思おうと、わたしは こう感じる・考えると立ち位置を示すのが作り手のモラルであって、無視されようが 罵倒されようが、関係ないじゃないか。
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by byogakudo
| 2012-09-23 15:43
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