猫額洞の日々

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2012年 12月 13日

ジョン・ディクスン・カー「バトラー弁護に立つ」1/2

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 また帰り際に見つけたのでSF短編集の合い間読みしている。
この頃のHPB・ヴィニルジャケットは好きだった。今のぺらっと
して丈夫そうなヴィニルジャケットではない、横線が刻まれた
ヴィニルで、どこで売っているのか、手に入らないかと、しばし
考えて、そのまま忘れていた。

 スピーディなドタバタ調で、なかなか楽しい。

< 「僕はこの二週間というもの一冊の探偵小説も読みはしなかつた
 んだぞ」彼は、酒か麻薬を飲んだことを否定している人間のような
 口吻で、宣言した。>(p11上段)__そういうヒュー・プランティス
事務弁護士のアイドルが、パトリック・バトラー法廷弁護士で、

< 「バトラーのやり方が正確に言つて正統的な方法じやないことは
 僕も認める」彼(注: プランティス)は法王のような態度で部屋を歩き
 まわりながら、言葉を続けた。 「あの人は法律を相手をうち負かす
 ための智的なゲームと見なしている。ここだけの話だが、あの人に
 とつては依頼者が有罪であつてくれるほうがいいのだ。無罪な人間を
 弁護してみたつてなんのスポーツにも名誉にもならないじやないか。
 バトラーはそんなふうに言う」>(p13上段)

 イギリスのペリイ・メイスンみたように思えるが、ディクスン・カー
なので、不可能犯罪を解く探偵としての技能に期待すべきだろう。法廷
シーンではなく。

     (HPB 1986年3版 VJ)





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by byogakudo | 2012-12-13 13:27 | 読書ノート | Comments(0)


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