猫額洞の日々

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2012年 12月 20日

カート・シオドマク「ドノヴァンの脳髄」読了

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 木乃伊になり損ねたマザコン・木乃伊取り男の物語、と要約すると、
読んだひとにしか解らない。

 脳の働きを研究する医者がいる。偶然に事故死した死体にぶつかり、
ひそかに脳髄だけ抜き取って研究材料にする。
 死者の脳を生かし続けながらコンタクトを取ろうとして成功するが、
今度は、精力的な人格だった死者の脳に医師の肉体が乗っ取られる。

 肉体的な精神分裂危機を救うのが、彼のただひとりの友人である医師と、
彼にあまり愛されていないが愛し続ける、聖母マリアか守護天使のような
彼の妻だ。
 物語の進行上そうせざるを得ないが、主人公が調子のいい奴に思える。

 死者の脳の観察日記の体裁で淡々と綴られる、実存主義的SF。かなり
面白かった。
     (HPB 1965再)





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by byogakudo | 2012-12-20 13:33 | 読書ノート | Comments(0)


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