2013年 01月 08日

ヘンリ・セシル「あの手この手」読了

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年末頃(?)から、ぽつぽつと読んでいたヘンリ・セシル「あの手この手」を
おととい読了。「メルトン先生の犯罪学演習」もそうだったが、連作形式は
楽しい。

 二組の詐欺師夫婦のいくつかの冒険が語られ、ハッピーエンディングを
迎える。一筋縄ではいかない詐欺師たちだが、最終的には善行を積むことに
なる。それも改心してではなく、成功者となって、これ以上何か面白いことが
ないか、と考えたあげくの善行なのが皮肉である。

 軽い皮肉なタッチは全編に見られる。夫婦同士で話しているときの男女の
感じ方・考え方のズレや、被害者・加害者を問わず、食えない人々しか登場
しないことなど、これこそイギリスのヒューマーだ。
 売れない絵描きたちの作品を集めて、人気投票式・賭け絵(!)展覧会をする
企画は、本の中だけでなく、実際にモダーンアーティストたちが実行されても
いいのではないかしら。成功は保証しないけれど。

 むかし読んだか読みかけたかの記憶もあるようなないような。もういいの、
楽しければ。恒常的記憶力減退症だから。

     (HPB 1996再 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2013-01-08 15:56 | 読書ノート | Comments(0)


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