2013年 02月 15日

合間にエーリヒ・ケストナー「一杯の珈琲から」再読

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 大昔に読んだケストナー「一杯の珈琲から」を再読した。
「雪の中の三人男」も「消え失せた密画」も大昔の同時期に
読んだのだった。ジェローム・K・ジェローム「ボートの三人男」も
同じ頃だったかもしれない。

 大体のストーリーは覚えていたが、こんなにザルツブルク案内
みたように詳しく歴史や文化遺産について書かれているとは。
 すっかり忘れていた。

 読み直してみれば、昔はなんにもわかってなかったのが、身に
しみてわかる。

 第二次大戦間際の1937年、ザルツブルク祝祭記念興行時に
構想された、モーツァルトのオペラを下敷きにした喜劇だ。
 ヒロインの名はコンスタンツェ、そこでピンと来てもよさそうな
ものを、昔は来なかった。何を楽しんでいたのだろう?

 伯爵一家が召使いのふりをしてアメリカ人観光客をもてなす。
 モーツァルトのオペラを聴いたことがなく、大まかな台本を
漠然と知っているだけであっても、多少はカンを働かせても
よかったのではないかと、若くて馬鹿かった女をいまさら非難
しよう。

 年を取って別段賢くはなれなかったが、昔の無知がわかるだけ
まし、ということにしておこうか。それにしても、どういう読み方・
楽しみ方だったのか。それが謎である。

     (創元推理文庫 1990年18版 J)





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by byogakudo | 2013-02-15 16:15 | 読書ノート | Comments(0)


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