猫額洞の日々

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2013年 03月 05日

鈴木創士氏のコラム/ウラジミール・ナボコフ「道化師をごらん!」読了

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 鈴木創士氏の今月のコラムは、
第36回 大島渚について私が知っている二、三の事柄 その二


(3月3日より続く)
 一冊読んだだけで口にするのは早いがしかし、ナボコフ、そんなにすごい? 
メタフィクションであることが、そんなにすばらしい?

 小説の主人公は子どものころ大叔母から、ふさぎ込んでいないで、
「道化師をごらん!」と言われる。
 どこにいるの? と聞くと、彼女の答えは、周囲一面が道化師、言葉が
道化師、ジョークとイメージを一緒にすれば、三重の道化師ができあがる、
そして、
< 「さあ、[中略]世界を発明しなさい! 真実(リアリティ)を発明しなさい!」
  私はやった。やったとも。我が最初の白日夢を記念して大叔母を発明した。
 そしていま、記憶という家の玄関の大理石の階段を、彼女が[以下略]>
(P10下段)__メタフィクションの始まりである。

 タイトル"LOOK AT THE HARQUINS !"通り、主人公は何人ものコロンバイン
と恋愛し、結婚を繰り返す。
 主人公は、夢の中では身体の向きを変えることができないと何度も訴え、小説の
終わりでは悪夢が実現する。__構造を見てとろうとする以外の、メタフィクション
を面白がる方法はないのかしら。

 英語で読めたら、もう少し面白さが肉迫するのではないか、とヤマカンするけれど、
単言語者はつらい。

     (立風書房 1980初 帯 J)





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by byogakudo | 2013-03-05 14:45 | 読書ノート | Comments(0)


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