2013年 05月 21日

リチャード・スターク「レモンは嘘をつかない」「俳優強盗と悩める処女」読了

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 もうEP-4/5・21ライヴ@京都も、とっくに終わっている頃だ。
5・18は、夜中は寝床にいる生活なので行けなかったし。
 見に行けた方々がうらやましい。

 長くないのが美点のリチャード・スタークを2冊読んだ。
 「レモンは嘘をつかない」は、俳優兼強盗、グロフィールドの
夏期劇場兼自宅の描写が楽しかった。

 元々は納屋、それを改装して客席(一部は土間のまま)と
舞台を作り、夏期以外は舞台が生活の場__寝室や居間__
になる。ファンタスティックだが、冬はさぞ寒いだろう。
 農場の土地や納屋の取得には、悪党パーカー(まだ読んだ
ことがない)との強盗で得た資金をあてた。

< どんな世界でも、純粋主義者が経済的に潤うことを期待
 するのは無理である。グロフィールドも例外ではなかった。
 彼は年々役者の需要が減る一方の舞台を活躍の場に限る
 だけでなく、自分の劇団、たいていは辺鄙なところで公演し、
 それも必ず赤字で終わる夏期劇団を持つことにも固執した。>
(p16下段)
 身につまされる。

     (HPB 1980初 帯 VJ無)

 「俳優強盗と悩める処女」ではグロフィールドはプエルトリコに
出張する。当面お金の必要はなかったが、変な依頼がきて好奇心に
駆られたからだ。

 そこで殺人事件にまきこまれ、犯人視されてしまう。彼と同様に
容疑をかけられなくもない一人が、アフリカの新興国の政治家、
オナム・マーバ。
 政治家の発言は常にかくあるべし、と言いたくなる、政治的に
正しい発言を心がける知的な人物である。ポーカーフェイスで、
イギリス的な婉曲表現に長ける。

 政治家だって、ときには物事を明確に言わざるを得ない。殺人
事件に直面してるときとか。
 つい遠慮した言い方をしたマーバは、グロフィールドに謝る。
<「申し訳ありません。遠まわしにいう癖がついて、なかなか
 直せません。[以下略]」>(p145下段)

 橋下徹、石原慎太郎、猪瀬直樹、西村眞悟、安倍晋三、麻生
太郎・・・以下大勢は、政治家としてのふるまい方をオナム・
マーバに学ぶべきだ。
 躾が悪くって、頭が悪く、自分の非を認めることもできない弱虫
野郎が大手をふっている日本国の現状を鑑みるに、情けなくってさ。
オナム・マーバの爪の垢を煎じて飲ませたい。

     (HPB 1982初 帯 VJ無)
 





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by byogakudo | 2013-05-21 22:17 | 読書ノート | Comments(0)


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