2013年 09月 22日

エドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)「死は熱いのがお好き」読了

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 演る方も見る側もイノチガケの年齢にさしかかってきたEP-4
ライヴが終わり、疲れが明確化してきた今日である。数日前に
読み終えたエドガー・ボックス(ゴア・ヴィダル)「死は熱い
のがお好き」、感想を思い出せるだろうか。

 これがゴア・ヴィダル?と思うほど、普通のミステリだった。
元ジャーナリスト、現在は宣伝代理業の男が主人公。

 一流の社交界人になりたがっている、今ならセレブ志向と
いうのか、あるマダムから彼女の別荘に招待される。表向きは
週末のパーティの客、実際は彼女の社交界デビューのための
宣伝戦略担当係である。

 イーストハムプトンにある別荘『北砂丘荘』に、ニューヨーク・
57番街で有名な絵描きとその妻(マダムの姪)やボストンの
兄妹(近親相姦的に見えるほど仲がいい)とその甥、書評欄
担当の女性記者等々が集う。
 舞台こそアメリカだが、クリスティのミステリみたいな場面と
登場人物の設定だ。

 と思っていると、主人公に与えられた部屋にある本の紹介。
<[略]小テーブルにのった本の背文字を読んだりして(アガサ・
 クリスティー、マーカンド、侯爵夫人マリー......きっとハムプトンの
 家の客用の部屋には、みんな同じような本がおいてあるんだ......、
 但しサザムプトン辺りではナンシイ・ミトフォードとかちょっと変った
 作家の本があるんだろう)、[中略]
 一つクリスティー夫人の作品でもよんでやろうと思いながら、階下に
 降りていった。>(p17上下段)

 画家の妻が底流に引き込まれて溺れ死ぬ。事故死だとみんな考えたが
次に明らかな殺人事件が起り・・・と、ごくオーソドックスに展開する
ミステリだ。途中で妙な方向にずれるのかしらと期待しないでもなかったが
寄り道せずに、<ナンシイ・ミトフォードとか>等のややスノッブな固有名詞や
言い回しこそ入るけれど、パスティーシュでもパロディでもない、あくまでも
普通のミステリを、あの(イケズな)ゴア・ヴィダルが書いていることに驚く。
 なんでも書けるひとなのね。

     (HPB 1960初 VJ無)





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by byogakudo | 2013-09-22 14:48 | 読書ノート | Comments(0)


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