2013年 09月 29日

(銀座レトロギャラリーMUSEE +) Mindbenders&Classics

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[13年9月28日より]

 牧紀子さんが住所と電話番号を書いてくださったのに、道を間違える。
コンヴィニエンスストアに飛び込んで尋ねる。

 鍛冶橋通りを渡って三井住友銀行裏、京橋のギャラリー地帯の中に、
鈴木ビルはある。さっき通ったところだ。
 1階も画廊だ。脇の入口右に東京スタンダードの急階段、左に手動式
エレヴェータがある。外扉をぐいと押し開け、中扉をきっちり締めて
5階を押す。目当ての6階はペントハウス?なので階段で行く。

 壁にドライフラワー、ガラスの蓋に入った床置きの蝋燭や鏡。上がって
右手が小屋あるいはペントハウス、左手は差掛け屋根の空間だ。19世紀末から
20世紀初頭のフランスの仕事着や雑貨のお店、「Mindbenders&Classics
である。

 戦前の銀座や京橋はフランス(パリ)への憧れが作り出した。
憧れや思いが日本の時空の中に取り入れられて街の空気を育む。
その記憶をとどめるビルの中に、フランス雑貨のお店がある。

 大昔、北白川のお嬢さんにつき合ってサンローラン、リヴ・ゴーシュへ
行った。パリ中どこにでもある、古い石造の建物のひとつだった。
 彼女が服を選ぶと、店員が中庭に案内した。石造りの小さな空間で、
階段脇に鏡が立てかけてあり、自然光で色や形が確かめられる。
 表参道のコンクリート・ビルや青山の木造モルタルの建物にブティックが
出来始めていた時代だ。日本の洋服の歴史の浅さに気づかされて、これは
かなわない、と思った。

 しかし、日本にもあるいは銀座にも、その街なりの記憶や伝統がある。
銀座レトロギャラリーMUSSE」や「Mindbenders&Classics」は、
欧風化された日本という本物だ。

 吉田健一「東京の昔」の中を、散歩しているような一日だった。
ノスタルジーではない。本を読む行為がつねに現在形であるように、
街やひとは現在形を生きる。





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by byogakudo | 2013-09-29 11:07 | 雑録 | Comments(0)


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