2013年 10月 08日

2013年9月23日付け「東京新聞」朝刊より

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 2013年9月23日付け「東京新聞」朝刊より適宜引用する。一部、
漢数字を洋数字に変更。

 明治神宮外苑は1926(大正15)年に完成、東京で初めて、風致地区
に指定された。

 2020年の東京オリンピックに向け、外苑付近の高さ規制を15メートル
から75メートルに緩和して国立競技場を建て直す計画が報じられたが、
1940(昭和15)年、幻の東京オリンピック時にも明治神宮外苑の景観が
壊されそうになったことがある。

<[注:会場]候補地選定を担当した東京帝大教授岸田日出刀(ひでと)は
 建築誌で「スタンドが厖大(ぼうだい)な姿で建ちはだかった場合、(略)
 今の調和した風致美は跡形もなく損じ去られる」と指摘。所管する内務省の
 後押しもあり、候補地は変更された。>

 今回の規制緩和、新国立競技場建設について、槙文彦は日本建築家協会
機関誌『JIAマガジン』に問題点を指摘した論文を発表した。彼はオリンピック
開催自体には反対していない。
 槙文彦は東京新聞のインタヴューに下記のように答えた。

< 「[略]新競技場の延べ床面積は29万平方メートルで、東京ドームの
 2・5倍以上。8万人の観客席を支えるコンクリート壁だけが、下から見た
 印象の大部分を決めてしまう。できちゃってから『あ、こんなのだったの』
 ということはしたくない」

  「もう一つ大事なことは神宮外苑の歴史的文脈の中に造ることだ。狭い
 敷地に無理に造り、五十年、百年と都民が愛せるものになるか懸念を持った」

  「ロンドン、アテネなどは8万〜10万人規模の会場だが、延べ床面積10万
 平方メートル。新競技場は数字だけ大きくて、なくてもいいものがある。必要か
 どうか疑わしい機能が多い」

  「[略]ロンドンも観客席の大半を仮設で済ませた。[中略]最初の計画通り
 造らないといけないわけじゃない」

  「[注:コスト面でも]1300億円といわれているが、まともにやったらもっと
 かかるという声がある。建築は花火のようにバンバンやって良かったという
 ものではなく、そこに百年くらい居続ける。うまくいかないと、必ず税金の
 ような形でツケが回る」
 [注:総工事費1300億円には、現競技場の撤去費用や機器類、設計監理料
 などは含まれていない。]

  「なぜ29万平方メートル[注:も必要]なのか、知っているのは計画している
 人だけだ。どうしてこんなに大きくなったのか、社会に対して説明する義務がある」

  「書いたことは、ほとんどの建築家がそう思っていること。すごい反響です」>

 国立競技場将来構想有識者会議のメンバーは、

<佐藤禎一  元文部次官/安西佑一郎  日本学術振興会理事長/
 安藤忠雄  建築家/猪瀬直樹  東京都知事/遠藤利明  五輪招致議連幹事長/
 小倉純二  日本サッカー協会名誉会長/河野洋平  日本陸上競技連盟前会長/
 鈴木寛  元文部科学副大臣 /鈴木秀典  日本アンチ・ドーピング機構会長/
 竹田恒和  日本オリンピック委員会会長/張富士夫  日本体育協会会長/
 都倉俊一  日本音楽著作権協会会長/鳥原光憲  日本障害者スポーツ協会会長/
 森喜朗  日本ラグビー協会会長、元首相>である。

 建築家は安藤忠雄のみ、竹田恒和・日本オリンピック委員会会長/東京招致委員会
理事長は、福島第一原発の汚染水漏れについて、東京は全く影響を受けていないと、
IOCに手紙を出した人物だ。
 議事録は公開されていない。





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by byogakudo | 2013-10-08 15:17 | 読書ノート | Comments(2)
Commented by saheizi-inokori at 2013-10-09 11:56
安藤忠雄は「光の教会」「住吉の長屋?」など自然との共生を大事にする建築家だと思っていましたが権力と近づきすぎたのでしょうか。
Commented by byogakudo at 2013-10-09 13:18
もう秘密保護法案が実行されていて、委員会メンバーに箝口令が
敷かれているとか?


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