猫額洞の日々

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2013年 11月 03日

獅子文六「自由学校」もう少し

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 国電お茶の水駅に面した崖に、人の住む小屋や人影が見えた
1970年頃。あれは何だろうと思っていた風景が描かれている
のが獅子文六「自由学校」だ。

 夫が家出する話だと覚えていたら、妻から追い出されてお茶の水
(小説では「お金(かね)の水」。夫妻が住むのは中央線・武蔵境
ならぬ「武蔵間(はざま)」だ。)駅の橋の下に住まうのだった。
 主人公の名前が五百助(いおすけ)なのは覚えていた。

 主人公の行状がメインと覚えていたのに、前半はおとなしく消えた
夫の様子を探りに、妻・駒子(いかにも気の強そうなネーミング)が
大磯に住む夫の叔父を訪ね、そこからいろいろ始まる、という展開だ。
まったく見事に忘れている。
 叔父さんが友だちと開くバカ・バヤシの会、「五笑会」のシーンまで
記憶から抜け落ちている...。「五笑会」の場面は、漱石「吾輩は猫で
ある」の友人・弟子たちとの馬鹿話シーンにつながっていることに、
いつだか覚えてない前回に読んだとき、気がついていなかったようだ。
なんてこった。

 楽しく読んでいるけれど、こんな話だったのねと、記憶の脱落ぶりに
我ながらあきれかえる。

     (獅子文六全集第五巻 朝日新聞社 1968初 函)





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by byogakudo | 2013-11-03 13:57 | 読書ノート | Comments(0)


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