2013年 11月 30日
今週の新着欄です、よろしく。 新着欄 (~11月21日の続き) ニコラス・ブレイクと言っても「野獣死すべし」も読んでないし、 まず真っ先にダニエル・デイ・ルイスのお父さんと思ってしまう、 非文学的な頭で申訳ない。 そう、とても文学的なミステリだと思う。謎の解明が不自然でなく 進行する本格派というのは、なかなかできないことだ。登場人物 たちもエキセントリックではあっても、本格ミステリにありがちな 記号的人物ではないし、名探偵が真相を公表するのをためらう エンディングも結構である。うつくしい館が首なし死体事件の捜査に つれて、不穏な存在感を増していくのも通奏低音的に響く。 なのに、どうも楽しく読めなかったのは、こちらの非文学性にあるの だろうか。 いや、ひとつ聞き捨てならない箇所があったっけ。文学的に見て どうかと思うシーンがあった。若い女性画家が子どものとき、身近な 男に性的関係を強要された記憶をよみがえらせる場面だが、あくどく 書くべきでないと判断したのだろうが、彼女のトラウマを俗流フロイディズム でもって簡単に処理してしまうのは、引っかかる。あっさり片をつけないと 物語の流れが滞るのはわかるけれど、これまでの文学的な基調を裏切る ことにならないか。 (HPB 2003再 帯 VJ無) ギャビン・ライアル「本番台本」を読み始めていながら、森本哲郎 「懐かしい『東京』を歩く」(PHP文庫 2005初 J)に手を出した。 森本哲郎は豊島区巣鴨に生れ、生後すぐに豊多摩郡中野町雑色 (ぞうしき)430番地、現在の中野区南台に移ったという。ご近所が たくさん出てくるので、つい読み出した。
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by byogakudo
| 2013-11-30 14:31
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