猫額洞の日々

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2013年 12月 18日

ニコラス・ブレイク「くもの巣」を走り読みしてマイクル・コリンズ「虎の影」で口直し?

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 英国の紳士階級に属していたハンサムな堕天使と、古代ギリシアの
女神像のような美貌の村娘との宿命の出会い! 紳士泥棒の友人
であるシニカルで女に愛されない堕胎医は、二人の絆に嫉妬する。
 ひとを殺めたことのない堕天使だが、恋に溺れ(?)カンを失い、
警官を殺してしまう。いわばイアゴーの格である堕胎医は、絶対の
愛に生きる二人の絆を断ち切る、よいチャンスとばかりに無知な
美女を騙し、紳士強盗に不利な供述をさせる。

 この三人の設定はいいのだが、ニコラス・ブレイクを読んでいると、
グレアム・グリーンが読みたくなるのは、どうしてだろう。グリーン
だったら、もっと二人の関係のねじれや歪みの切迫感や純粋さが
出てくるだろう、堕胎医の悪意ももっと鋭さを増すだろうなどと、
無い物ねだりしてしまう。
 物足りなさで、終わりの方は走り読みしてしまった。ニコラス・
ブレイクと相性が悪いのだろう。いつかグレアム・グリーン全集を
手に入れるしかないかしら、暗い気分に入りこみたいときのために?

     (HPB 1958初 VJ無)

 欲求不満の口直しに片腕の探偵、ダン・フォーチューンがエアコンの
ない部屋をかこつ(?)、夏のニューヨークの殺人事件の話、「虎の
影」を読み始めた。
 モダーン・アーティスト兼コレクターの森秀貴氏は80年代をニュー
ヨークで過ごされたが、やはりエアコンがなく、窓を開けても熱気しか
入ってこない。部屋の壁に身体をくっつけて、涼を得ていたそうである。

     (HPB 1980初 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2013-12-18 14:32 | 読書ノート | Comments(0)


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