2014年 03月 02日
これは辛抱がいる本なのかもしれない。老いを感じ始めた ギャングの凋落の姿をゆっくり写しとるために、対照的に、彼の 周りの新興勢力間の矢継ぎ早な抗争を描いて、コントラストを 強く感じさせる手法かしら? そうとでも考えないと、脱獄に続く、パリの彼の昔なじみたちが 襲撃されるシーンの慌ただしさが納得できない。たんに、わたしが ノアールを読み慣れていない、ということかもしれないが。 オーギュスト・ル・ブルトン「男の争い」みたいなものを求めて 読み出したが、こちらの期待と本の速度や方向とがうまく合わない ようで、飽きてきた。 このところ体調が良くないせいもあるのか、本の選択を間違える。 チェスター・ハイムズ「狂った殺し」(HPB 1971初)も半分強で 止まってしまったし、今日持ってきたジェイムズ・マンロー「死を 売りつけた男」(HPB 1967初)も翻訳の肌理の荒さにめげる。 伊東守男氏、もう亡くなられているようだが、 <英国の北西部のことなので、まだどうしてなかなか寒かった。 厳しい北風が、ビュービューとはるばるシベリヤから運んで来た 寒波をまき散らしていた。>(p9下段)__<北風ビュービュー>は、 あんまりだと感じる。あきらめて読み進めれば、そのうちどうでも よくなるか、とも思うけれど、初っ端からつまずく。 今晩、わたしは何を読んで寝ればいいのだろう?
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by byogakudo
| 2014-03-02 19:11
| 読書ノート
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