猫額洞の日々

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2014年 03月 19日

ロジャー・L・サイモン「ストレート・マン」読了

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 じつは「大いなる賭け」、「ストレート・マン」、「ペキン・ダック」
の順で読んだのだけれど、感想文は刊行年度に従う。店では(まだ)
見つからなくて、「ワイルド・ターキー」と「カリフォルニア・ロール」
は読んでいない。

 1986年原作刊行なので、時代は「ヒッピーからヤッピーへ」である。
かつての金に詰まっていた私立探偵、モウゼズ・ワインが1時間95ドルの
精神分析医にかかっている。

 モウゼズ・ワインは一時期、私立探偵を止め、調査員として会社勤めを
していたので、ターボ・チャージャー付きのBMWと高級アパートメントを
持っている。その部屋を、探偵事務所兼自宅として私立探偵業に戻ったが、
不眠症と気分の落ち込みに悩んでいる。

 子どもたちは大きくなり親から離れていった、女との関係はうまく行かない、
この先待っているのは浮浪者への道だけしかないだろう、と鬱病傾向にある。
この中年の精神的危機を打開するための分析医通いだが、そこで探偵仕事を
依頼される。それも芸能界がらみの話。
 日本流にいえば「ボケとツッコミ」のツッコミ役(ストレート・マン)が
自殺した事件だが、彼の奥さんは他殺と信じているので、彼女の力になって
欲しい、というもの。

 調査を始めると昔なじみの警視に会う。
<しかし、彼の姿を見て、その変わり様に驚いた......十五ポンドほど
 体重が減り、<ジェントルマンズ・クウォータリー>から飛び出したような
 スタイリッシュな服とヘアースタイルだ。かつては『フレンチ・コネク
 ション』のポパイ・ドイルに瓜二つだった。>(p26下段)
 変わったのはお互いさまだろうが、そのスーツはアルマーニかと聞くと、
ヴェルサーチだと返ってくる。

 いかにもハリウッドな芸能界の話が、やはりモウゼズ・ワイン・シリーズ
らしく、民族問題・国家問題にまで発展する。

 なお、この本で、ようやく「モーゼス・ワイン」ではなく「モウゼズ・
ワイン」表記なのに気がついた。今から前の2冊の表記も書き換えなくては。

     (HPB 1988初 帯 VJ無)





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by byogakudo | 2014-03-19 17:11 | 読書ノート | Comments(0)


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