2014年 06月 03日

ドロシー・L・セイヤーズ「ピーター卿の事件簿2 顔のない男」ほぼ読了

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 記憶に難があるので買う前にぱらぱら眺めてみた。読んでないようだ。
読んでみると、たしかに未読。(ああ、よかった。)

 『顔のない男』は探偵は推理するのみ、裁く立場にない、と言い
ながら消極的に一種の裁きを下す。
 『因業じじいの遺言』、遺言状をクロスワード・パズルで綴っては
いけない。日本での紹介が遅れるから。
 『ジョーカーの使い道』、非紳士的な行為に対しては、どんなに
卑劣な行為で対抗しても是認される、というのが紳士の立場だそうな?
 『趣味の問題』、イギリスの探偵小説は冒険小説に行きやすい、という
一例。
 『白のクイーン』、仮装舞踏会での殺人事件。「サー・ロジャー・ド・
カヴァリー」という踊りが出てくるが、パソコンの御代なので、どんなもの
なのか__Sir Roger de Coverley - Jane Austen Ball 2012__すぐわかる。
(ずっと同じ動きなので適当なところで視聴を切り上げよう。)
 『証拠に歯向かって』は文字通り、死体に残された歯型の問題。
 『歩く塔』、怪奇小説のままの方が好もしい?
 『ジュリア・ウォレス殺し』、実際にあった事件を、セイヤーズが裁判
記録から推理する。妻を殺すのは夫に決まっているという陪審員たちの
情緒的・感情的な思い込みで、夫が有罪とされたが、控訴裁判官は
<証拠不十分で有罪判決を破棄した。>
<刑事控訴院が有罪を覆したという事実は、陪審員の評決が証拠に
 反するばかりか、理屈にも合っていないという裁判官の見解を
 はっきり示している。>(p300)
 個人の犯罪に関しては、被害者感情を加味して量刑を決めるのが、
近頃の日本の風潮みたいに思われるが、たとえ建前に過ぎなくても、
法は公正無私、非人間的なまでにニュートラルな存在であるべきでは
ないか。
 最後の『探偵小説論』、未読。いつか読むかしら。

 解説に「大学祭の夜」と「忙しい蜜月旅行」が2000年現在、創元推理文庫
未収録とある。「学寮祭の夜」はたしかに読んだ覚えがある。読んですぐ棚に
出し、すぐ売れた。でも内容は、学園祭に招かれて殺人事件があったのだっけ
?などと、漠然とした記憶しかない。

     (創元推理文庫 2000再 J)





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by byogakudo | 2014-06-03 21:06 | 読書ノート | Comments(0)


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