猫額洞の日々

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2014年 06月 18日

アヴァンゲール

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 別に意図した訳ではないのに続けざまに戦争の記憶、戦争の影に
覆われた小説を読んでいる。

 獅子文六「おばあさん」(主婦之友社 1949初 裸本)、「おぢいさん」
(主婦之友社 1949初 裸本)。前者は雑誌「主婦之友」に1942年2月~
1944年5月まで連載。戦時中の連載なので、時局を刺激しないように
注意しながらリベラルな姿勢を崩さない。「おぢいさん」の方は1949年
に書き下ろされたのかしら? 不明だけれど、空爆(空襲)で殺された妻
の死を公然と嘆く人間的な夫が描かれているので、たぶん戦後に書かれた
のではないだろうか。

 坂口安吾「復員殺人事件」(高木彬光「続編 (樹のごときもの歩く)」
付き)(角川文庫 1981年6版 J)。ミステリとしても風俗小説的に読んで
みても、あまり面白いとは思えないが、戦死したと思われていた息子が、
現代版丹下左膳__右手がなく、左足がない。両眼とも失明し、片アゴを
失い、鼻をつぶされて言葉を喋ることもできない。__状態で帰宅する。

 秦早穂子「影の部分 La Part de l'ombre」(リトルモア 2012初 帯 J)は、
前に書いたように、戦前と戦後で一変した生を生きる女性の物語である。

 そして、これもやっと手に入れた、ジャン・ジャック=シュル「黄金の
声の少女」(新潮社 2005初 帯 J)。ナチズムの記憶はずっと尾を引く。

 どう見たって第三次世界大戦前夜の様相を呈してきたので、こんな本
ばかり読んでるのかしら。





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by byogakudo | 2014-06-18 20:59 | 読書ノート | Comments(0)


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