2014年 12月 15日

「ローレンス・ブロック傑作集 1 おかしなことを聞くね」読了

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 どうも洒落た短篇というのが苦手らしい。「ローレンス・ブロック
傑作集 1 おかしなことを聞くね」に挟んだ紙切れは2枚だけ。

 うち1枚は、久しぶりに見つけた、欧米人は封筒の裏にノートする
一例__
< 塵もつもれば山となる。封筒の裏に走り書きされた字。立ち聞き
 された会話の断片。よく見れば、そこに細い糸があることがわかる。>
(P82 田村義進 訳『道端の野良犬のように』)__

 アンセルモという、欧米側から言えばテロリストを追う話だ。エンタテイン
メントは勝者の歴史観に立って書かれる。

 もう1枚は小話__
<[略]私が結婚した女は、[中略]私を捨ててカリフォルニアに行って
 しまった。こんな話を聞いたことがある。神はメイン州をつかんで
 合衆国を持ち上げた、だからネジのゆるんでいるものはなんでも
 南カリフォルニアに行ってしまうのだと。妻はそういう女だったのだ。>
(P325 田口俊樹 訳『無意味なことでも』) __

 最期のヒネリを効かせる、というのが、どうでもよくなる原因みたようで、
それでは、短篇小説家の存在理由を頭から否定するに等しい。

 昨夜から「砕かれた街」上巻にとりかかり、せっせと読んでいる。マット・
スカダーの出てこないスカダー・シリーズみたい。

     ((ローレンス・ブロック/田口俊樹 他・訳「ローレンス・ブロック傑作集 1
     おかしなことを聞くね」 ハヤカワ文庫 1993初年4刷り J)


 12月12日夜の丹生谷貴志氏のツイッターを引用__

<非常に漠然と言うしかないのですが、僕の世代は多かれ少なかれ一度
 「言葉」さしあたりは「書く日本語」を見失ったことのある世代で、
 ですから他人の文章にも何よりその「見失い」の痕跡を感受しようとし、
 その痕跡のないものを「幸福なマヌケ」と断定してしまう悪癖があります。
 自重しているのですが。>
(https://twitter.com/cbfn/status/543627286637854720)__

 敏感さも、敏感だから尚更(?)、風化しやすい。馬鹿に見られない
ための努力がネット上の文章をかすみ網のように覆い尽くし、フランス
現代思想は、個から逃れるための手段として専ら使用されているかの
ように感じるときがある。

後半12月16日に続く~





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by byogakudo | 2014-12-15 21:38 | 読書ノート | Comments(0)


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