2015年 02月 25日
~1月28日より続く 月に一度の Mer-de-cure 行き地下鉄内で読んでいた川本三郎 「ちょっとそこまで」を、今日読了。(Mer-de-cure 往復+待ち時間) ×2=読むのに費やした時間、ということだが、月一では、前に読んだ 部分をやはり忘れる。 川本三郎の町歩きシリーズ(?)の一冊だが、温泉行きや外国への旅 に都内散策が加わる編集なので、温泉に興味がなく__露天風呂って みんな、怖くないのだろうか? 外の風景が見られるなら、外からも 見えるってことで、よく平気でそんなお風呂に入るなあと思う。__ 外国行きもあまり関心がないので、読後感はちょっと物足りない。 『下町散策』の『東京の下町、ニューヨークの下町』より引用__ < 町は不思議だ。そこに住んでいる人にとっては日常的で珍しくも 何ともないことが、「おのぼりさん」から見るとひとつひとつすごく 新鮮に見えてくる。 私はふだん、杉並区の環状八号線沿いのマンションに住んでいる。 四階の窓からはゴミ焼き場の高い煙突と高速道路が見える。 [中略] 生活の場がそうだから、たまに暇があると「住みこんで磨かれた、 小体(こてい)な家の並ぶ落ち着いた町」を歩きたくなる。それも 京都や金沢までわざわざ出かけるのではなく、一種、町内散歩の 感覚で浅草や向島あたりに繰り出して行く。下町幻想と笑われる のは承知で、「湯島で飲む酒はひと味違うな」と呟(つぶや)いて みたくなる。 [中略] 東京の町はいままた都市改造にさらされていて、かすかに残って いる古い町並みを今のうちに楽しんでおかないと、何年かあとには あとかたもなく消えてしまうかもしれないのだから。 下町散歩とはだから、いつかは必ず消えてしまうに違いない町並み を目にとどめておこうとする、どこか寂しい旅になってくる。>(p134) __この文章は1985年ころに書かれた。30年前の東京でも、今でも、 ずっと東京は壊され続けている。 (川本三郎「ちょっとそこまで」 講談社文庫 1990初 J)
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by byogakudo
| 2015-02-25 20:53
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