猫額洞の日々

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2015年 04月 08日

養老孟司・奥本大三郎・池田清彦「三人寄れば虫の知恵」1/2

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 文庫本のジャケットは、三人の顔写真に虫の胴体の絵がついている。
扉前の図版に三人の幼少期写真が出ているが、ジャケットと変わらない
顔(表情)なのが不思議だ。12歳の池田清彦が大人になったときの顔
をしているのは、それほど不思議じゃないかもしれないが、2歳か3歳の
ときの養老孟司の目つき、5歳くらいの奥本大三郎の表情(目つき)が、
今(1996年現在)の顔にそのまま、つながっている。

 幼いときに好きなものを見つけて(好きなものから見つけられて?)、
ずっとそれを続けていると、延長的に同じ顔でいる、ということなのか? 
嫌いなものやことに、仕方なしにつき合っていくと、幼少期の顔を失うの
だろうか。(顔が変わるほどの決定的体験が思春期になかった、という
推理も成り立つが。)

 虫めづる女ではなく、ヒトとイヌとネコ以外の生物に慣れ親しんだことも
ないけれど、虫好きの男たちの書くものは好きだ。思いがけない角度から
言葉が(思考が)出てくるのが面白いからだろう。

 なになに、昆虫は環境の変化に応じて、いくらでも発展の可能性がある?
 たとえば、オオオサムシ(_知らないけど_)亜族は分岐のパターンが
形態とは対応していない。別種とされているもの同士が、同種とされている
ものより系統的に近かったりする。
 つまり、オオオサムシ亜族は、分岐と無関係に多くのヴァリエーションを
つくれる元々の構造(能力)を持っていて、他の虫を壊滅させてオオオサムシ
一種しか存在させない状況を作っても、そのうちすべてのヴァリエーションが
出てくるであろう、と?

 __そうか、わたしはSFをアナログな理解で楽しむ感覚で、虫屋(虫好き)
の本を読んでいるのか。

     (養老孟司・奥本大三郎・池田清彦「三人寄れば虫の知恵」
     新潮文庫 1996初 J)

4月14日に続く~





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by byogakudo | 2015-04-08 21:01 | 読書ノート | Comments(0)


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